今まではバッファローのVR-S1000をルーターとしてAirMacExpressを各部屋に配置する事で自宅のWi-Fi環境を構築していました。
この構成(AirMac Express)の致命的な問題点は、AirMac Expressは一基毎がそれぞれ独立したアクセスポイントでして、AirMacユーティリティ(標準の管理ソフト)では、複数アクセスポイントを、あたかも同一SSIDで束ねたメッシュWi-Fiを構築可能…のように見えるのです。
実際は部屋を移動する都度、Wi-Fiの接続が切れて最寄りのアクセスポイントに再接続されるという挙動なんですよね。
ウェブブラウジングとかそういう用途でしたらこの挙動でも不便は無いのですけど、データ転送中のノートPCを別の部屋に移動したりとか、iTunesでレンタルした動画のダウンロード中に部屋を移動すると接続が切れて変な事になるわけです。
※iTunesレンタルビデオダウンロード中にこれが発生すると動画再生不可、サポセン連絡必須、かなり厄介な事故に発展します。再生デバイスに制限が掛からない買い切りビデオだと問題無いですが。
というわけで拡張性の高いメッシュWi-Fi対応ルーターを入手した
上記のような問題を解決したかったのと、最近私は自宅で仕事をする機会が多く、Wi-Fi接続のノートパソコンから別マシンにデータを送る速度が遅くてストレスになっていまして、これを機に自宅ネットワーク環境を再構築しようと思い立ったわけです。
買ったのはこれ↓
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今まで国内メーカーのルーターしか使った事が無かったのですが、第一印象からWeb管理画面のユーザビリティの洗練度、専用スマホアプリの完成度の高さは国内メーカーを凌駕しています、、、もうこれは比較する事自体がASUSに対して失礼なほどで、勝負になりませんわ。
業務用ルーターだとどうかはわかりませんけど低価格帯の民生向けシェアはごっそり持っていかれそうな予感が、、、
VPNを一通りサポート
VR-S1000みたいにIPSec拠点間通信には対応していませんが、個人的にこの機能は使っていなかったので問題無し。
リモートアクセスのIPSecプロトコルに対応しているのは非常に嬉しいポイントです。iOSデバイスはセキュリティの関係でPPTPプロトコルをサポートしなくなりましたのでOS標準の機能だけでVPN接続するにはIPSecプロトコルは都合良いのです。
今年に入ってメーカー各社、低価格モデルでもIPSecに対応するモデルが増えてきているようですが、ASUSのルーターは国内メーカーではほぼサポートしていないOpenVpnにも対応している点が将来的に安心できますね。時代の流れで何が主流になるかわかりませんので。
設定も簡便で設定画面でSwitchをOnにしてVPNユーザーを追加するだけでした。
USBポート二基搭載でNAS運用が簡単
対応フォーマットはWindowsとかMacで一般的に使われるフォーマットではなく、Linux寄りな感じです。
4TBとかの読み書き可能なHDDを接続したい場合はExt3でフォーマットする必要があり、初期化に難儀しそうですが2TB以下でしたらfat32って感じでしょうか?
この辺は一般的なWi-Fiルーターと似たような感じですが、USBポートが2つあるのは何かと便利そうですね。
HDDハイバーネーションも設定可能で、節電対策もちゃんと考慮されており好印象。簡易NASとしては上等な部類ではないでしょうか。
トレンドマイクロのセキュリティー機能が永年無料
ユーザーに了承を得ずにブラウザ履歴などをAWSにアップロードしていた事で一躍脚光を浴びたセキュリティー会社ですので、良いのか悪いのかって感じですが^^;
後から取ってつけたかのような機能ではなく、最初からシステムの一部として組み込まれており、設定画面のスイッチのOn/Offで適用可能です。
操作性もよく「今何が危険なのか」という状況も分かりやすいです。何か問題がありそうならすぐに機能を切れますし、とりあえずお試しで使ってみる価値はあると思いました。
ASUSは台湾企業ですしトレンドマイクロもルーツは台湾にあるみたいなので両者は協業しやすいのだろうか?となんとなく予想しています。
何も考えなくても使える専用アプリが便利
ASUS RouterとAiCloudという二つの専用アプリがあります。
ASUS Routerはルーターの基本的な設定変更や遠隔マネジメントを行う目的のアプリ。
AiCloudは遠隔でルーターに接続されている機器にリモートアクセスする事を主目的にするアプリ、という立ち位置でしょうか。
アプリの設定はほぼ不要で、このWi-FiルーターにWi-Fi接続して管理者アカウントでログインするだけ、という簡便さ。
仕組みとしては、アプリのログイン時にルーターのAiCloudという機能を有効にする旨のデフォルトチェックがあり、それを有効にするとランダムなエリアスでDDNSがルーターに設定される、というなんとも、殆どのユーザーは、裏で何が起こってるか理解せずに使ってるだろ、これの危険度を理解せずにアプリを使ってるだろ、セキュリティーと利便性は相反する物だ、という事を再認識させられる仕組みでした。
上図はアプリログイン時にルーターに設定されているDDNSアドレスが自動的に設定されているの図。
分かって使う分には非常に便利です。一連の設定が自動化されますので。
電波がよく飛ぶ。めちゃくちゃ飛ぶ。
我が家では家の中心に配電盤があるという、ちょっと変わった間取りなのですが、そこに配置しました。
飛びすぎってくらい遠くまで安定的に電波が飛びます。
今まではAirMac Expressの2台体制で、ベランダとか浴室は電波が弱いなーという死角のある状態だったのですが、このルーターはたった一台で我が家全域をカバーしてくれました。
屋内どころか屋外に出ておよそ20メートル離れたエリアにも通信可能なレベルの電波が及んでおり、今までにも増してセキュリティー対策をしっかりしなくちゃなと思った次第。
まとめ
個人的には「メッシュWi-Fi」という比較的新しい技術を体感したくて、電波の届きが悪い箇所に段階的にアクセスポイントを増やして行く事を楽しみにしていたのですが…なんかこれ一台で全てが賄えそうで残念無念です。
このルーターの真価を問うには自宅の方のスペックが足りてませんでした。
我が家は接続機器が多いので、ミドルクラスくらいのルーターを選んだのですが、スペックに余裕があり、動作も軽快でベストチョイスだったと思います。
おすすめ。
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