GoPro Hero 11を自転車の車載カメラとして1週間使ってみての再考察(2022年は当たり年)

私はHero 10からの買い替えなのですが、当初は買い替える程ではなかったかな?という感想を抱いていたのですが、1週間ほど使い込んでみるうちに「いや、これは旧モデルとは別物だぞ?」 と気付きがあったので再度忘れないうちにこの気持ちを書き残しておきます。

前提としては私はGoProを自転車に車載して撮影するのが主用途です。
自転車は空冷が非常によく効くスポーツなので、GoProは高熱で落ちる事はほぼなく、そのあたりを差し引いて読んで頂ければと思います。

新センサーをフルに使い切る8:9アスベクト比

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GoPro Hero 11の新型センサーはダイナミックレンジの向上を確実に感じる件と最大ファイルサイズの向上がサイクリストには嬉しい件

GoPro Hero 11はセンサーサイズが1/2.3インチから1/1.9インチに大型化されアスペクト比が従来の4:3から8:7になり、より正方形に近い形になりました。

なのでセンサーが大型化された、とは言っても私がよく使用するアスペクト比16:9では有効画素数がかなり減少する事が予想されるため、私の主な撮影設定での画質向上は望めないのだろうなぁ、と予想していました。
しかし夜間に手持ち撮影した動画を大きな画面で確認すると、ブレ発生時の光の滲みがHero10以前よりもかなりマイルドになっている気がするんですよね。。。

気がする、ではスッキリしないのでGoPro Hero10と11を真横に二台並べて撮影して動画を確認してみました。
こういうのってサイドバイサイド比較?っていうですかね?
前提として、Hero11の10bitは全てOffで撮影しています。

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GoPro Hero11の感想、旧機種と比較したレビューなど

結論から言うと私程度の撮影スタイルでは(Hero10からの)買い替えは不要だよなぁ、といった所です。

Hero10から11にバージョンアップした際の最も大きな変更項目ってセンサーの刷新だと思うんですよ。

センサーサイズは1/2.3インチから1/1.9インチに大型化され、
アスペクト比が従来の4:3から8:7になり、より正方形に近い形になりました。
新センサーを生かして最近流行りのショート動画を撮りやすくなったみたいな紹介が多くてモヤッとしていたのです。

しかし動画ってショート動画を上げるにせよ、YouTubeに上げるにせよ縦長か横長で撮るじゃないですか?
とすると状況に応じてカメラを縦か横に向けて撮影すればいいだけなんですよね。

私はショート動画とかを意識してあまり撮らないのですが、カメラを正位置に構えた状態で四角の動画を撮ってだしで使える、、、というのはそんなにニーズがあるんですかね?

GoPro Hero 11 mini

GoProで最もニーズの高いアスペクト比は16:9だと思うのですが、それを横で撮ってYouTubeに投稿するか、縦で撮ってショートムービーとして投稿するか、だと思うんですよね。
とした場合アスペクト比8:7っていう正方形に近い形状って、有効画素を使いきれないような気がします。
まあセンサーサイズはHero10以前より大きくなっているので画質は落ちていないですが。

などというモヤッとした違和感がるのですが「ショートムービーでも使えます」というのは後付けの理由であって、本来の目的は360度水平維持機能を実現する上での副産物なのだろうなぁ、と個人的には納得しています。

ってなると360度の水平維持って、用途がエクストリーム過ぎて私には使いこなせないな?ってなるんですよね。
確かに「全速力で走る犬を、自分も全速力で追いかけて手持ちで撮影する」みたいなシーンでは異次元のブレ補正を発揮しますよ?
でもそういった限定的な用途の為に旧機種から買い替える価値のある人ってどれくらいいるかな?って事ですね。

「Hero11の大型化センサーを生かして広角レンズでの水平維持機能(も)実現する」みたいな事は出来るはずなのですが、それをせずにあくまでも360度水平維持に拘る設計は、GoProを手持ちで徒歩撮影するような用途は最初から眼中にない、という事だと思いました。

しかし、Hero 11は過去機種の機能を包括した上でできる事が増えているので、決して悪くはないとは思うんですよね。
私の望む用途とは若干異なる方向性に進化しちゃった、って事です。

初めてGoProを買う人や、Hero9以前からの買い替えならばHero 11を買う理由にはなると思いました。

省電力モードとは?

GoPro Hero 11 mini

Hero10の途中のファームウェアから実装されたビデオパフォーマンスモード(最大パフォーマンスモード、省電力モード、三脚 / 固定モード)というのがあるのですが、おそらくそれとは似て非なるものです。
Hero10の「最大パフォーマンスモード」と「省電力モード」は、設定できる内容がほぼ同じなのですよ。
一部、指定できないシャッタースピードがある、というのはありましたが。

つまりHero10では「省電力モード」で「最大パフォーマンスモード」で設定するようなゴリゴリの高画質設定を行えたのです。
両者とも全く同じ設定をした場合、何が違うの?って言われてもユーザーには内部的に何が起こっているのかは全く不明だったのですよね、確かに省電力モードの場合はブレ補正や解像感が弱い気がする?みたいな差はプラシーボ的に感じるくらいで。

Hero11ではビデオモード(最高品質、省電力)という名前でリニューアルされたのですが、この二つのモードの差異ははっきりとしていて省電力モードでは以下の項目が使用不可になっています。

  • HyperViewレンズが使用不可
  • 10Bitモードを有効にできない
  • 全ての水平維持が使用不可

以上です。「最高品質」モードから電力を食いそうな機能の有効化手段を削ったモードが「省電力」モードです。わかりやすい!
わかりやすいけど、いる?このモードw
Hero10の頃は内部的にごにょごにょ省電力を実現しようとしていた努力の後はみられるのですが、おそらく色々と諦めてこの仕様になったんだろうなぁ、と想像するわけです。

イージーモードというハードモード

GoProを買って最初に起動した時は初期値がイージーモードになってるんですけど、GoPro経験者からすると逆に難しすぎるモードです。
写真モードとタイムラプスモードは設定項目が絞り込まれていて使用する上で特に混乱は生じないのですが、ビデオモードはとにかくひどい。

設定できる項目が「レンズ」と「フレームレート」しかないのですが、それぞれの項目を設定すると非表示になっている「解像度」も連動して決定されてしまいもう何がなんだか。。。
ビデオモードで「最高品質」を選択していると可能なかぎり高い解像度が選ばれてしまうので無慈悲にも「5.3K」で撮影されてしまうんですよ、、、初心者が買った状態のままイージーモードで撮影したら、一瞬で高熱で撮影が停止してしまいそうな予感。

初心者がイージーモードで撮りたい、という場合は4Kが最大解像度になる「省電力モード」の併用が必須だと思いました。

GoPro Hero11で撮った動画

ある程度光のある午前と、日没後の徒歩動画を2本撮ってみました。
せっかくなので、Hero11で新たに実装されたHyperViewレンズで撮っています。

外気温は25度前後、4K/60FPS ビットレート:高 10bit:有効で撮影しているのですが、この設定、環境だと20分くらいで高熱で撮影が止まりますね。
10bitが有効だと負荷が大きいのだろうな、という想像はしていたのですが、省電力モードでは無効化されるHyperViewレンズの使用も不可が大きいのかもしれませんね。

まとめ

Hero11は良機種だと思うのですが、10からの買い替えはよっぽど用途が合わない限りは微妙。
現時点でHero10、11の価格差は数千円ありますが、その価格差が費用対効果を生まないのであれば、現在でもHero10という選択は全然ありだと思いますね。

via PressSync