2025年、fēnix8・Instinct3が登場
2025年に入り、新モデルであるfēnix8とInstinct3が発売されました。私はこれまでInstinct2を愛用していたので、順当にいけばInstinct3シリーズへの買い替えが妥当だったかもしれません。
しかし、スペックを調べてみるとInstinct3の光学心拍計は1世代前のものを採用しており、7〜8万円の出費に見合う進化を感じることができませんでした。
さらに、Instinct3にはAMOLED(有機EL)ディスプレイ搭載モデルも登場。しかし、Instinctシリーズのシンプルさを愛してきた身としては、「Instinctのコンセプトから逸脱しているのでは?」という疑問が湧き、購入意欲が揺らいでしまいました。
もしAMOLED版のInstinct Crossoverが発売されていたら、少し心が動いていたかもしれません。(←どっちやねん)
この投稿はスマートウォッチの価値はロングバッテリーである、という価値観の人間が書いているため、通常サイズやSモデルについては一切言及しません。一番サイズの大きなXモデル(51mmモデル)についてしか言及しませんので、トータルの情報を求めている方は、この時点でブラウザバック推奨です。
fēnix7x Proとfēnix8(51mmモデル)の違い
fēnix7x Proとfēnix8の違いを、主なスペック・機能ごとに比較表にまとめました。どちらを選ぶべきかの参考にしてください。
項目 | fēnix7X Pro ✅ | fēnix8(51mmモデル) | Instinct2X(参考) 🔹 |
---|---|---|---|
発売時期 | 2023年6月 | 2025年(最新モデル) | 2023年4月 |
ディスプレイ | MIPディスプレイ(常時表示可能) | MIP / AMOLED(モデルにより選択可)⭐ | MIPディスプレイ(大型・高視認性) 🔹 |
光学心拍計 | 第5世代 ✅ | 第5世代 | 第4世代 |
バッテリー持ち(スマートウォッチモード) | 最大28日間+ソーラー充電で最大37日間 | 最大30日間+ソーラー充電で最大48日間 ⭐ | 🔹 無制限(ソーラー使用時) |
バッテリー持ち(GPSモード) | ✅ 最大122時間(ソーラーなし)+ソーラー充電で最大139時間(fēnix8より長持ち) | 最大95時間(ソーラーなし)+ソーラー充電で最大149時間 ⭐ | 最大60時間(ソーラーなし)+ソーラー充電で最大145時間 🔹 |
GPS性能 | ✅ マルチバンドGNSS(Sapphire Solarモデルのみ対応) | ⭐ 次世代GNSSチップ搭載(精度向上・低消費電力) | 🔹 マルチGNSS(マルチバンドなし) |
マイク・スピーカー | なし | あり(通話や音声アシスト対応)⭐ | なし |
ソーラー充電 | あり(発電効率は旧世代) | ⭐ 改良版ソーラー充電搭載 | 🔹 Power Glassで高効率発電 |
ダイビング機能 | なし | あり ⭐ | なし |
価格(2024年3月時点) | ✅ 約9〜12万円(値引きあり)(fēnix8より圧倒的に安い) | 約16万円〜 | 🔹 約6〜8万円 |
選び方のポイント
- 価格重視・バッテリー持ち重視(ソーラーなし) → fēnix7x Pro ✅
型落ちだが、スペックは十分。特に ソーラーなしのGPSモードではfēnix8より長時間駆動 できる。 - 最新機能を使いたい → fēnix8(51mmモデル) ⭐
マイク・スピーカー搭載で、音声アシストや通話機能が必要な人向け。ソーラー充電の強化も魅力。
※情報に間違いが無いかは最新の注意を払い注意して作成しましたが、気になる点はご自身で公式情報をご参照ください。
私がfēnix7x Proを選んだ理由
型落ちモデルとはいえ、fēnix7x Proの光学心拍計は最新の第5世代を搭載(fēnix8も同じ第5世代)。GPS性能もおそらく最新機種と大差は無く、基本スペックは最新モデルと同等。
また、私は時計の盤面を常時オンにしておきたい派なので、AMOLEDディスプレイは選択肢から除外。確かにAMOLEDは表示が美しいですが、常時オンにすると電池持ちが極端に悪くなります。
fēnix8にはMIP(メモリーインピクセル)ディスプレイ搭載モデルもありますが、この記事を書いている時点で価格は約16万円〜。進化した機能と価格差を天秤にかけた結果、最新機種を選ぶ必然性がなくなりました。
fēnix8の進化点は、マイクとスピーカーの搭載、ソーラー発電の改善、ダイビング機能の追加など。しかし、これらの新機能は私にとってあまり魅力を感じませんでした。
むしろ、マイクやスピーカーがあると職場で誤作動しそうで怖いし、fēnixシリーズの消費電力を考えるとソーラー充電は実用的ではない気がします。ダイビングもしないし。
実際のfēnix7x Proの使用感

私はInstinct 2 Dual Power Tactical Editionからの乗り換えなので、それからの使用感の変化しか語れないわけですが、概ね不満点はなく満足のいくアップグレードでした。
カタログスペックでもfēnix7Proは内臓バッテリー容量が多いためソーラー充電は飾り程度の機能しかありません。しかし逆に言うと、そもそも内臓バッテリー容量が大きいので、ソーラー充電に頼らずとも、環境に左右されず常にバッテリー持ちがよいのですよね。
「ビジネスにもスポーツにも妥協しない 」というキャッチコピーのスマートウォッチなので、この時計をオフィスワークで使う人も多いのではないかと思うのですが、こういう使い方の場合、月~金までほぼソーラー充電はアテにできないんですよ。。。なのでバッテリー持続時間の最低保証が大きいfēnix 7X ProはInstinct2と同等、もしくはそれ以上の安心感を得られました。

ビジネスで使えるか?という点ですが、最近はApple Watch Ultra のような大きな時計を付けている人が多いので、自分が大きな時計を付けていても違和感はないかな?という情勢ではあるのですが、付属のシリコンバンドは見た目がチープですねぇ。実用上の品質としては申し分ないのですが、このシリコンバンドはスポーツ用として、別途ビジネス用にバンドを買った方がよいな、という感想です。

心拍計に関しては何れの世代であってもユーザーは測定値を信じるしか無いので向上は感じないのですが、GPSの掴みの速さはInstinctシリーズから滅茶苦茶早くなっている実感があります。
私はGPSモードは自動で設定しているので、どのタイミングでマルチバンドGNSS(デュアルバンド)に切り替わっているのかは不明ですが、ビルの谷間や走行中の車内、木々の下、といったGPSに厳しい環境での測位が明らかにInstinct2と比べて早くなっています。
私はGaminスマートウォッチのナビ機能は旅行先の街とかでよく使うので、これだけ測位が早いのはほんとにありがたい。fēnix8はカタログ上は更に性能向上がうたわれているので、少し気になりますが、個人的にはfēnix7X Proでも必要十分でした。
まとめ
マイク、スピーカー、ダイビング機能が要らなくて、ディスプレイはMIPが良いという人はfēnix7x Proで十分な気がしますね。