GoPro Hero13のHLGモードが面白い

世の中Osmo Action5 Proの話題で持ち切りで私も欲しくてたまらんのですが、現時点で私の運用ではGoPro(アクションカム)はOsmo Pocket3との棲み分けができているので我慢しております。

棲み分けといえば、やはりGoProは暗所に弱いので、撮影環境の光量がOsmo Pocket3へスィッチするかの条件になってくるのですが、10bitに対応したGoProは、Hero11以降、日の出や日没といったトワイライト直前迄ならギリギリな撮影環境ではありますが、かなり綺麗に撮影できるんですよね。
HLGに対応したHero13であれば更に綺麗に撮影できるのでは?という事で、夕暮れ時にテスト撮影をしてきました。
以下は5.3K 30FPS HLGで撮影した動画をDavinci Resolveで4Kでコントラストを調整して出力しなおした動画です。

Hero12以前はGoPro LabsでLOGBとかWIDEオプションを指定して無理くりHDR化してたのですが、Hero13は直接HLGで出力してくれるようになったので楽です。輝度調整だけでよい。

Hero13でちょっと惜しいなぁと思う点は、画角をFull Frameで指定すると4Kが最大になってしまう、というのと露出のマニュアル指定が不可なんですよね。
4Kが上限になっちゃうのは負荷がかかる撮影方式だからなかな?という事で納得できるのですが、露出設定不可なのは何で?って感じです。
解像度に関しては画角を16:9に指定すれば5.3Kも指定できるので、最初からビシッと構図を決めて撮れれば問題ないのですね。
露出指定に関してはファームウェアアップデートはよって感じです。

GoPro Hero13ってどう?

結論から書くとHero12と比べると大幅進化、11から比較するとマイナーアップデート、という感想です。

やはりHero12が酷すぎた。
Hero12はGPS未実装、リサイクル素材のようなユーザーは何も得しないちゃちい外装。ふざけとんのかと。

Hero13はこの点が改善しており、ソフトウェアが使いやすくなっています。

外装はレンズの下にヒートシンク?っぽいパーツが増えたくらいで旧モデルと同じなのでメディアモジューラやVoltaといった純正オプションは引き続き使用できます。
Maxレンズモジューラ1.0は非対応で2.0から対応。ケチだなぁ。

バッテリーが大型化しました。これに伴いHero9~12まで使用できていたバッテリーが使用できなくなり、既存のGoProユーザーはバッテリー資産を活用できません。
既存のGoProユーザーが他社に逃げるきっかけになりかねないのでは?と思ってしまうのですが、それをGoPro自身が予測できていないとは思えず、
このリスクを冒してでもカメラをあるべき方向性に進化させる道を選んだ事は評価したい、

ハードウェアの大きな変更点といえば、Hero13はマグネット式ラッチマウントに対応しました。単品売りの定価4,200円。たっか。

これ、それほど安売りされていないスタンダードモデルには付属してないんですよ。クリエーターコンボには付属していますが。。。

Hero13販売を機にVolta側の取り付け部をマグネット式ラッチマウント化してVoltaのデザインも刷新すべきでは?。。。という気がしなでもない。

マグネット式ラッチマウントの売り方に思う所は色々ありますが、さすが高級パーツだけあって質感は高く、一切のぐらつきがありません。

ハードウェアの変更点や、それについて思う所は以上。

HLGに対応したのは個人的にとても嬉しい

私は映像クリエーターではないのですが、下手の横好きで後編集でカラーグレーディングをしたいなぁ、とか思ってしまうんですよね。
しかし、GP-LOGで撮影した素材は色が中央値に寄ったコントラストの低い色味の動画になっちゃうんですよね、そのまま再生すると。

その点HLGはカラーグレーディング耐性の高い録画形式でありながら、そのまま再生しても現実の色味に近く非常に使い勝手が良いのですよね。
HDR対応のスマホやTVで再生したら高輝度、広い色域で表示されるため、非常にきれいです。

しかしさすがはGoProというべきか期待を裏切らないというか、このHLGモードが中途半端なのですよねぇ、レンズモッド使用時はHLGは使用できません。

更に酷いのはHLGモードはシャッター速度の指定ができません。これが出来ないと屋内で三脚とかに固定した撮影とかに支障をきたすわけですが。

おそらくこのHLGモードは、Hero12で実装されたフェイクHDRモードの仲間として実装されたが故にこんな仕様になっているのだろうなと予想。

以下はHero13で撮って出しの動画をYouTubeに未編集でアップロードした動画です。

ハイスピード撮影は結構面白いかも?

独立したプリセットとしてBurst Slo-Moというのが追加されたのですが、120FPS以上のフレームレート指定はこの専用プリセットでしか行えないようです。

このプリセットの特徴は、フレームレート毎に解像度が決め打ちで細かい設定が出来ないというか、逆に言うと選択したフレームレートで撮影可能な最高画質が勝手に選ばれているイメージで、ユーザー側からすれば迷いなく使えるので好感触です。

このプリセットは指定したモードにより最大撮影時間が設けられます。撮影が終わると10秒くらいエンコードでカメラが止まるので、ハイスピード撮影に特化した調整が内部的に行われているのかな?と予想。

以下は400FPSで撮影してみた動画です。結構綺麗?現在忙しいので今はこんな動画しか撮れないですが、もっと面白い動画を撮りにいきたい。

UIが使いやすくなった

Hero11と比較するとかなり進化した感があります。
解像度やフレームレート、レンズといった比較的よく変更する項目はトグルボタンメニューになっており、画面遷移を必要とせず設定可能です。
ドロップダウンだとなんども画面をタップする必要があるのでめんどくさいんですよ。。。

ここまではHero12でも対応済みだったのですが、Hero13はさらにプリセットごとにダッシュボードの上書きが可能になっています。こりゃ便利。

たとえばリュックのチェストベルトに取り付けたPOV撮影と、Voltaに取り付けてカメラの向きを意識する撮影では、スクリーンセーバーの設定を違えた方が便利だと思うんですよ。
POVは前面液晶はOFFでスクリーンセーバーは1分で最速で切れてほしい、Volta撮影は自撮りするかもしれないので前面液晶はON、スクリーンセーバーが発生しないようにした方が便利です。

これらのシーンごとの設定をカスタムプリセットとして保存しておけば、プリセットを変更するだけで諸々狙った設定値に代わってくれるので滅茶苦茶便利に使えるようになりました。

GoProってユーザーの事をちゃんと考えてモノづくりをしてるんだろうか?と感じる事がたまによくあるのですが、このプリセットの仕組みを考えた人は神ですね。
GoProの最後の良心を見た気がする。

レンズモジューラは相変わらず中途半端

さきほどHLGを誉めましたが、レンズモジューラ装着時はHLG撮影できないんですよ。なんだそりゃ。

ビット深度は何故か10bit固定、バーストスローモーションが選択不可、技術的に難しいのか単なる怠慢か。

レンズモジューラとかメディアモッド、Voltaといったオプションを使ってくれるようなユーザーって優良顧客だと思うんですけど、こういうオプションを使うと逆に制限がかかったりカメラが不安定になったりする、というのがGoProだと私は思っていて、
こういう顧客を裏切るような事を改善もせず続けてるからボロカスに言われるんですよ、言われて当たり前のことをGoProはやっている、否、やるべきことをやっていない。

GoPro Hero13を買うべきか?

GoProって基本的にはいいカメラだとは思うんですけど、いろいろとピーキーすぎて初心者にはオススメできません。

もともとGoProをメインカメラとし使っている人、もしくは汎用的に色んなシーンでGoProを多用している人に対しては強く推したいカメラに仕上がっています。
実用上ダッシュボードの上書き機能がめちゃくちゃ便利で、これはおそらく他社もパクる仕様だと思うんですよね。

ねじ穴とかマグネット式ラッチマウントとか、ここのところ他社のアイデアをパクることしかしてこなかったGoProですが、やっと一つヒット機能というかユーザー視点の機能を実装してくれました。

しかしGoProという会社自体の未来を見据えた場合、お先真っ暗って感しかしませんねぇ、従業員の大量解雇とか、こんな製品をリリースしてるから大量解雇することになったのか、もしくはその逆か両方か。

Hero12もあのリサイクル素材みたいな外装をみて、ポリコレ勢力にでも乗っ取られてるのでは?と懸念せずにはおれません。