2022年に発売された、SEL11F18, SEL15F14G, SELP1020Gについての感想になります。
全レンズ共通的な仕様、特徴をまず述べておきますと、
- レンズ内手ブレ補正(OSS)に非対応
- ブリージング補正に対応
- 全モデルAFが非常に速い
という点を挙げる事ができます。
OSS非対応の点は全て広角レンズなので問題ない(意味ない?)と思われます。
私はこれらのレンズをボディー内手ブレ補正のあるFX30で使用していますがアクティブ手ブレ補正は良好に効いています。
「ブリージング補正」に関しては3モデルと大きな性能差は感じません。
AFの速さは流石SONYといった所で、AF乗り移り感度、AFトランジション速度の設定をフルに引き出せます。
SEL11F18
焦点距離11mm(35mm判換算16.5mm)、開放F値1.8の単焦点レンズです。
自分の想像通りの超広角レンズで周囲の状況を漫然と記録したいシーンが多い旅行では非常に使いやすかったです。
想像を超えて使いやすかった点としては、最短撮影距離が非常に短いこと。
このレンズは後でご紹介する「SEL15F14G」と似たスペックではあるのですが、最短撮影距離が「SEL15F14G」より5cmほど短いのです。
– SEL11F18:0.15m(AF時) / 0.12m(MF時)
– SEL15F14G:0.20m(AF時) / 0.17m(MF時)
たった5cmとはいえ接写時の5cmの違いはとても大きく、SEL11F18はマニュアルフォーカス時はレンズすれすれまで寄れます。
オートフォーカス時もレンズを被写体から3cm程度遠ざければしっかり合焦してくれてスマホみたいな感覚で撮影可能です。
物理的にこれ以上寄れない所まで寄って撮れるので「このレンズもう少し寄れるんじゃないか?」みたいな疑心暗鬼がなく、接写に関してストレスフリーなのが個人的に気に入りました。
旅行時は夜のシーンも多いのですが開放F値1.8で安心感あり。
旅行用途としての問題点を挙げると、超広角の単焦点レンズなので超解像ズームを使っても殆どズームできないという点と開放F値1.8とはいえAPS-Cセンサーなのでポートレート撮影で予想以上にボケない、っていう点くらいですかね。
星空撮影に関しては、地形も含めて撮る前提だと、このレンズがベストかな?って。というか私みたいに写真が下手だと、ある程度画角に余裕がないと厳しいので💦
SEL15F14G
焦点距離15mm(35mm判換算22.5mm)、開放F値1.4の単焦点レンズです。
開放F値1.4という事でSEL11F18と比較してポートレートでボケ感を表現しやすくなりました。
またGレンズという事で描写も綺麗。
と言った長所もあればSEL11F18比較して画角が狭くなるという違いもあり、動画撮影になるとブレ補正でクロップされて手持ちの自撮りは厳しいです。
星空撮影の絵の綺麗さは、SEL11F18と比較して差があるようには思えないですね、素人には。
SELP1020G
焦点距離10〜20mm(35mm判換算15〜30mm)、全域で開放F値4のズームレンズです。
やはりパワーズームがめちゃくちゃ便利で旅行用の動画撮影レンズとしては一番使いやすいと感じます。
超解像ズームを使用すれば35mm判換算45mmまでカバー出来るので街歩きで撮影するくらいだと全く不自由しません。
APS-CのF4通しという事でボケ表現が厳しいかな?と思ったのですが、望遠側を活用すれば全然問題ないですね。
もちろん絞ったパキッとした描写も綺麗。流石はGレンズ。
このレンズのカタログスペックでは分からない特筆すべき点は逆光に強いことです。
登山とかアウトドアの撮影は日の出、夕日、木漏れ日や、光の反射といった、強い光源を直接撮るケースが多いのですが、このようなシーンでも安心感。
SEL11F18、SEL15F14Gみたいに光芒が星形にならないので、この辺好みが分かれそうですけど。
35mm判換算15mmは広い。めちゃくちゃ広い。
接写比較
SEL11F18
SEL15F14G
SELP1020G
光学的に一番大きく撮れるのはSELP1020Gですね。
まとめ
どれも小さくて軽いレンズなので、旅行用途には最適なのすが、荷物をできるだけ少なくしたい時の優先順位を付けるとSELP1020Gが1番で、次点にSEL11F18 or SEL15F14Gですかね。
用途に応じて次点をどちらにするか?ってところですが、星空撮影みたいな明確な目的があれば私はSEL11F18を選びたいところです。