Captain's Log, Supplemental

GoPro Hero11で画質を一切落とさずに電池持ちをよくする方法

2023年時点の最新モデルであるGoPro Hero12の電池持ちは、旧モデルであるHero11よりも若干よくなっていますし、オーバーヒート耐性に関しては2、3割向上しているかな?というのが個人的感想です。

Hero11とHero12、両者のハードウェア的な違いはHero12の方がGPSを取っ払ったくらいで、それ以外の差異はないのだろうな、と思っているのですが、
とすると燃費向上とオーバーヒート抑制はソフトウェアの改善でやってるとしか考えれないんですよねぇ。

しかしソフトウェアで改善しているわりには同じ設定で撮影した際の両者のカメラの画に差がなさすぎる、というか全く同じカメラで撮った映像のように見えるんですよね。
エンコードプロセスの効率化とかなら多少なりとも映像に差異は出そうなものですが。

という事は実はもっと単純な事なのでは?と考えたわけですが、一つ単純な挙動の差異を見つけました。

GoPro Hero12はプロキシーファイル(LRV)を書き込まない

初回レビュー時にも書いたのですが、Hero12は録画時にプロキシファイル(LRV)を書き込まなくなっています。

プロキシファイルとは実際の録画ファイルを縮小した動画ファイルで、スマホアプリから接続した際に小さいファイルを参照する事によって、快適にプレビュー表示する事を目的にしたファイルです。
これをHero12では書きこなくなって、Hero12のスマホアプリからのプレビュー時は本体ファイルをリアルタイムに低ビットレートの動画に変換してスマホに送っているみたい。

たぶん、アプリからのプレビュー表示に関しては、Hero12よりもHero11のほうがパフォーマンスが良いと思われます。
設計思想を従来は録画時にコストをかけていたのをプレビュー表示にコストをかけるようにした、という事だと思うのですが、殆どのユーザーは録画時の動作安定を求めていると思いますので、多くのユーザーにとってはありがたい仕様変更だと思います。

で、この投稿の本題なのですが、GoPro Labsを使えばHero11でもLRVの書き込みを禁止できるので、Hero11も燃費向上できるよね、というお話です。

DLRV=1 – LRV を無効にします。すべてのビデオには MP4 のみが含まれます。LRV ビデオはビデオ プレビューに役立つため、これは Quik を使用する場合には良いアイデアではありません。注: 現在、この機能にはバグがあります (HERO10 では 2 回のキャプチャ後に再起動が必要です) (H12 ではサポートされていません)

この設定による弊害を先に述べておきますが、Hero11でプロキシファイルがないとスマホアプリからGoProのSDカード内のコンテンツをプレビューできなくなります。
これを許容できない人はこの先を読んでも意味がありませんので先に述べておきます。

本当に燃費向上するのか実測

GoProが公式サイトからEnduroバッテリーを販売、発送してくれるようになっていたので、ちょうど新品のバッテリーを入手していたところでした。

撮影結果なるだけ正確になるように、この新品バッテリーで長尺撮影の耐久テストを行なっていきます。
プロキシファイルの書き込み有無で、何回か計測を行い平均値で比較を行います。

撮影設定は以下の通り。

純粋に電池持ちを計測したいのでガンガン風を当てていきます。

No. LRV有無 持続時間
1 1時間19分32秒:(4772秒)
2 1時間15分35秒:(4535秒)
3 1時間25分43秒:(5143秒)
4 1時間26分36秒:(5196秒)
5 1時間25分23秒:(5123秒)

結果としてはプロキシ書き込みしない方が約10〜11%燃費向上する事がわかりました。
おおー、結構いい!

まとめ

この設定を行うとHero11の燃費が向上しますが、Hero12にはまだ届かない感じなので、Hero12はこれ以外にもなにかチューニングしてるのだろうな?と思っています。
しかし、もともとHero11でスマホアプリでコンテンツのプレビューを行なっていなかったユーザーであれば、この設定を行なっても何の損にもならないので、マストで有効にする機能だと思います。もっと早く気が付きたかった。。。

おまけ

GoPro Hero11の空冷で使用したUSBファンですが、ドウシシャのUSB充電式のクリップファンを使用しています。

日本メーカー、小型軽量、ベルトのリュック、車のサンシェードなど、いろんな個所への取り付けが容易で、私はGoPro撮影時は常に鞄の中に忍ばせているUSB扇風機なのでした。
いざとなれば人間を冷やすのにも使えますので汎用性高し。

小さいのでANKERのモバイルバッテリーポーチとかにも入ります。

惜しむらくは、充電ポートがMicro-USB Bと古いので、そろそろType-Cのリニューアル版を販売して欲しいなぁと。

via PressSync

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