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GoPro分割動画の正しい結合(マージ)方法について

GoProで撮影した動画ファイルは(GPMF : GoPro Metadata Format)というメタデータが含まれています。
これは写真データのEXIFに相当する撮影時の属性情報なのですが、動画ファイルのメタデータに関しては各社独自フォーマットで統一化されていないのですよね。

GoProに関してはアクションカム固有の加速度、ジャイロ、GPSといったセンサー情報も含まれるため、かなり特殊フォーマットと言えるのですが、メーカー独自フォーマットであるこれらの情報を一緒にがっちゃんこしてくれる動画編集ソフトなど存在するはずなどなく、ユーザーが動画編集ソフトなどで結合した動画ファイルは、もれなくGPMF(メタデータ)が欠落してしまうのでした。

このGPMFが欠落すると何が困るのか?と問われると、 GoPro Player + ReelSteadyによる補正が行えなくなるんですよね。
それとGPS情報もなくなるので、将来的に速度計とか地図をオーバーレイ表示するような動画も作れなくなります。

なんだたったそれだけか、と思われる人もいるかと思いますが、全く関係のない話とも言い切れないのです。。。

メタデータを含めてマージしてくれる手段(現時点で把握出来ているもの)

私が把握しているのは今のところこれくらいなのですが、他にもあればコメント欄で教えてください。

GoPro サブスクリプションのクラウドストレージ

時間は一番かかるけど人間の手間自体は全然かからないオススメの方法だったりします。

クラウドストレージ側で自動的に結合してもらうためには、アップロード方法に制限があって、GoPro本体から直接クラウドにアップロードする必要があります。

一旦スマホのアプリに動画を取り込んでからのアップロードや、パソコンなどからWebブラウザを介してのアップロードではファイル結合されません。うーん、どんなアップロード方法だろうがいい感じに結合してほしいものですが。

私の経験上の注意点なのですが、SDカードはSanDiskなどのサポートされているグレードのものを使わないと高頻度でアップロード時にエラーが発生します。
サムスンとかだと録画中に停止できなくなったりとか、正常に録画終了できなくなる事がたまにあって、次回GoProの再起動中に自動復旧が掛かるのですが、その際にGPMFも含めて正しく復旧できていないのかも?

詳しくは分かりませんがサポートされているSDカードであればアップロードエラーは出た事がないので、なるべくSDカードはサポート対象のものを選びましょう。

一旦アップロードが完了すれば、GoProのメディアライブラリーのWebサイトで以下のようにファイルにアクセス可能です。結合前のファイルも取得可能で至れり尽くせりです。

ただしこのクラウドストレージってまだ色々と問題があって、トータルサイズが50GBくらいまでの動画ファイルであれば特に問題はないのですが、100GBくらいのサイズになってくるとダウンロード時にエラーが発生します。。。

トータルサイズが100GBになるようなケースは相当な長尺撮影だと思うのでほとんどの人は問題にならないと思うのですが、このケースが発生した場合は後述のReelSteady Joinerで対応してください。

ReelSteady Joiner(非公式なクライアントアプリケーション – 無料)

https://github.com/rubegartor/ReelSteady-Joiner/releases

もうこれでいいのでは?と思える無料の神アプリです。

このアプリの本来の目的は、分割されたファイル毎に「GoPro Player + ReelStead」で補正をかけて、補正後のファイルを動画編集ソフトなどで結合すると、つながり方が不自然になるので、それを防ぐためのアプリです。

このアプリの素晴らしい所はファイルの結合速度がとても早い時間という点です。

トータルサイズが100GBになるような動画ファイルでも、M1 MacBook AirのSSD内に素材を置いて出力先もSSDを指定して実行すれば、1分前後で完了するという驚きの速さ。

このアプリは正確にGoProのファイルフォーマットを把握した上で結合処理を行うので、複数ファイルの適切なアドレスのバイト配列を単純に結合する、という手順を取れるため、この爆速を実現しているのだと思います。処理速度は使用するパソコンのストレージの書き込み速度に依存している感じです。

結合後のファイルにはジャイロ以外のメタデータ(GPSなど)もしっかり残っている事を確認済み。

GoProの分割された動画ファイルの結合は「動画編集ソフトで行う」とネットでは紹介されている事が多いと思うのですが、時間がめちゃくちゃかかるし、メタデータも欠落するし、何もいいこと無いよなぁ、というのが個人的感想であります。

クラウドストレージへのアップロード時にエラーが発生するようなファイル群でもこのアプリを使えば救うことが出来る可能生があるため、GoProユーザ必携のアプリだと懐いました。

ってか本来この機能はGoPro謹製の「GoPro Player + ReelSteady」が提供すべきだと思うんですけどねぇ。

なんでGoPro謹製アプリってどれもポンコツなの。

まとめ

有料ツールについては結構高くて試していません。
ReelSteady Joinerで目的は果たせているので、これ以上特に調べる必要はないかな。

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